ホームステイの魅力は、なんといっても『まるで現地に住んでいる』ように現地の人たちと同じ生活をすることです。
観光とは違い、生活の中・家族の中に入るので触れ合う機会がとても多いです。
通常の生活の中で、自然に英語の勉強ができ、文化&習慣を知ることができます。
筆者 Ippon
旅行会社勤務しながら
さらに旅行を研究する会社員
お得な旅の情報を発信していきます。
- 経歴:新卒で大手旅行社に入社し21年8ヶ月、法人営業で添乗業務
- 保有資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
- 添乗経験:国内・海外を計800本ほど
- 海外渡航:24か国
ホームステイってどんな体験?
日本での生活においても、友達宅・親戚宅・近所の家などと自分の家と違うところはたくさんあると思います。
それは海外でも同じです。個々の家での家庭先のルールや生活習慣はそれぞれ違います。
自分が育った環境や自分たちの国や文化を基準に考えてしまうと、違ったことに接した際に、悲観的に考えてしまうことが多いです。
自分と違った価値観や考え方を持っている人や違った点を理解していってください。
注意したいこと
- ホームステイはホテルではありませんので、みなさんをお客様扱いはしません。
- 家族の一員であることを忘れずに、家庭先でのルールをきちんと守りましょう。
- お手伝いも積極的に参加していってください。
この記事ではホームステイについて知っていただきたいことや出発前の準備、注意しなければならないことが書かれています。よく読んで内容を理解し、楽しいホームステイ先での時間を過ごしてください。
ニュージーランドのホームステイって?
ニュージーランドホームステイの特徴
ニュージーランドでは、「留学生の生活保障に関する服務規程」(Code of Practice for the Pastoral Care of International Students)にて各教育機関がニュージーランド滞在中の生徒・学生へのケアの基準を定めています。
留学生が在籍する教育機関は、どこでもこの規定に署名しなくてはならなく、留学生の生活を保護しています。
ホストファミリーは「国際交流活動」に進んで参加したいという意識が高く、外国人学生を受け入れるのに適したファミリーを、各教育機関は選抜しご紹介しています。
各ホストファミリーの生活形態、家族構成、職業、人種、宗教などは多種多様です。しかし自分たちの生活の中に喜んでみなさんを受け入れてくれるホストファミリーの気持ちを尊重して滞在生活を送る必要があります。
楽しく意義のある交流となるよう互いに尊重し合い、理解し合う努力をすることが大切です。
アプリケーションフォーム
滞在先の決定については、事前に記入していただく「ホームステイアプリケーションフォーム」を基に選定が進めらることが多数です。
短期留学でも長期留学でも、ホームステイプログラムに申し込むと、渡航のために必要な書類とともに、HOMESTAY APPLICATION FORMなるものが留学会社から送られてきます。
日本語にすると、ホームステイ申込書ですね。
このフォームは現地受け入れ団体に提出し、ホストファミリーとのマッチングをするためのものです。参加者本人が英語で記入します。
「写真を添えて、ホストファミリーへのメッセージを英語で書いてください」という記載です。会ったこともないホストファミリーにいきなりメッセージを、しかも英語で書くように言われますので事前に考えておくと良いですね。
写真は笑顔で
ホストファミリー側のみなさんに関する情報は「アプリケーションフォーム」に書かれた内容と添付していただく「写真」だけになります。
記入にあたっては、間違いや記入漏れのないよう充分注意するとともに、前向きに自分をアピールする明るいメッセージを書き込むようにしましょう。
添付する写真も、あなたの「笑顔のベストショット」を選んでください。
楽しいホームステイにするために
1.“笑顔のあいさつからはじめよう!”
一般的に日本人は、きちんと自分の意思や考えを相手に伝えるのが苦手といわれています。同時に、相手の立場や主張にたって、物事を理解してみるということがコミュニケーションを成功させる大切な要素 です。
単語のみや身振り手振りでもよいので積極的に話かけて
いきましょう。特に「YES・NO」については自分の意思をはっきりと表現し、ファミリーはもちろん、周囲のすべての人達に笑顔で接することを忘れないでください。
ワンポイント!
コミュニケーションは大切にしましょう。よくある一例ですが、頻繁に使うことでホストファミリーの印象も変わります。
THANK YOU
サンキューはすでに日本語に溶け込んでいる言葉ですが、日本語の「ありがとう」よりも気軽に、かつ頻繁に使われています。
EXCUSE ME
日本語の「すみませんが・・・」、「あのぅ・・」にあたります。人を呼ぶ時などにも、当たり前に頻繁に使われます。
PLEASE
例えば“Would you like some coffee or tea?”(コーヒーと紅茶どちらにしますか? )に対する答えが、”Coffee.”と“Coffee please.”では大きく印象が違ってしまい、前者は時として失礼となる場合もあります。
2.ホストファミリーはもうひとつの自分の家族
ホームスティではみなさんはお客様(ゲスト)ではなく、家族の1人として迎えられますから、各家庭のハウスルール(家庭内のきまり)を確認して守るようにしましょう。また、日本でも同様ですが、ひとくちに「一般的な家庭」といってもその生活の形態や家庭内でのルールは実に様々なものがあります。
3.むやみに比較をしない
ホームステイ先は、日本のみなさんのご家庭が1軒1軒ごとに違っているように、様々な生活スタイルを持っています。どのファミリーも、みなさんを歓迎してくれていることにかわりはありませんので、他の参加者のホストファミリーとの比較をしないようにしましょう。
同じ地域のホームスティでも、みなさんがホームスティする家は様々です。ペットの有無、庭にプールがあったり、車の台数など、つい友達との話題でお互いのホームステイを比較してしまいがちです。また週末の過ごし方にしても、外出する家庭もありますし、家でのんびりと過ごす家庭もあったり、友人たちとパーティーをする家族もあります。
日本の家でも同じだと思いますが、それぞれにいろいろな楽しみ方があります。大切なことは、周りの人達と一緒にいかに楽しく充実した時間を過ごすかということでしょう。
4.困ったことは現地で解決
“カルチャーギャップ”は当たり前!“
自分では一生懸命コミュニケーションしていても、言葉の聞き違いや勘違いなどによる誤解は生じます。
困ったことが起きたときは、あいまいにしないで納得ゆくまで話し合う必要があるでしょう。ひとりで悩んだり我慢することはしないで、現地の日本人コーディネーターに相談しましょう。
話し合った結果、あっさりと解決してしまうケースが多々あります。誰にも相談せずに自分だけで悩みを抱えたまま日本に帰っても、楽しく過ごせるはずだった時間を取り戻すことはできません。
現地で起こった問題は、現地で解決しましょう。
5.日本や自分自身をもう一度見つめ直せるチャンス
皆さんがホームスティ先の国に興味を持っているのと同様に、ホストファミリーもまたみなさんを通して日本の文化や日本のことを知りたいと思っています。
ホストファミリーは知りたがっている
- ふだんみなさんの身の回りにある日本の文化や習慣
- 自己紹介から家族の話、
- 学校や友達の話題
積極的にホストファミリーとコミュニケーションをとる準備をしておきましょう。
そうすれば相手の国のことを知るだけでなく、日本や自分自身の生活についてあらためて考える良い機会にもなるはずです。帰国後、「もっと日本の事をよく話せるように勉強しておけばよかった」とはよく聞かれる感想です。
ホームステイの過ごし方
1.食事について
朝食
朝食は一般に、パンもしくはシリアル(コーンフレーク)に飲物と果物といった簡単なメニューが普通です。
慣れてくると、自分で用意できるように方法や場所を教えてくれます。
また、ほとんどの家庭は各自で朝食をとります。こういう時は食器や食材の場所、電子レンジの使い方なども確認しておきましょう。
昼食
昼食は原則として「パックランチ」を持参しますが、一般的に日本の「お弁当」のように手間がかかったものとは異なり、パンにハムをはさんだようなサンドイッチにフルーツといったような簡単な場合がほとんどです。
学校のカフェテリア等で自己負担で昼食をとる場合もあります。
家庭の事情にもよりますが、夕食は家族そろってとるのが普通です。大皿に盛ってある食事を各自でとるような方法がほとんどです。
足りないときは遠慮する必要はありませんが、自分のお皿にとった料理は残さないようにするのがマナーです。まれに宗教や健康上の理由でベジタリアン(肉や魚を食べない)の家庭があります。
スティ先がそのような家庭で困ったときは現地日本人コーディネーター、現地の先生に相談して下さい。事前に食べられないものはホストに伝えておきましょう。
また欧米では男性も子供たちも家事を手伝うのが普通です。食事の後片付けにもまずひと声かけて家族の一員として積極的に参加し、手伝うように心がけてください。
2.アレルギーなど
食物アレルギーがあって、食べられないものがある場合は、事前に「アプリケーションフォーム」に記入し、ホストファミリーに最初に申し出ておきましょう。
また同様に、ペットアレルギー等についても「アプリケーションフォーム」への正確な記入を忘れないように注意して下さい。
3.洗濯について
ホームスティ先によって、他の家族の分と一緒に洗濯してくれる場合と、自分の分は自分で洗濯するように言われる場合があります。
いずれにしてもホームステイ先で確認して、自分で洗濯するときには洗濯機の使い方もよく確認しましょう。
欧米の家庭では乾燥機を使用する場合がほとんどで、めったに洗濯物を外に干しません。
ニュージーランドのほとんどの家は木製の家が多く、家の中で干してしまうとカビの原因になってしまいますので、勝手に自分の部屋や洗面所に干さないようにしましょう。
4.自分の部屋
ホームスティ中に自分の部屋として与えられた部屋は、自分で責任を持ってきれいに使いましょう。
整理整頓を心がけるようにして下さい。個室の場合でも、特に貴重品などは必ずスーツケースの中などにしまって鍵をかけておいてください。
起床後は必ずベッドメーキングをして下さい。欧米ではベッドメーキングは子供の頃からの常識です。また、部屋の中にいるときでも、着替えと就寝時以外は少しだけドアを開けておくことをおすすめします。ホストファミリーもその方が皆さんに声を掛けやすいはずですから。
5.入浴について
ニュージーランドでは洗面所、バスタブ、シャワー、トイレが全てバスルーム1つにまとまっているユニットバス形式の家庭が多く、誰かがバスルームを使っている間は、他の人はトイレを使用することができません。
長時間バスルームを使用することは他の家族の迷惑につながりますので、充分に気をつけてください。
ニュージーランドでは電気温水器を利用している家庭が多く、一度に使えるお湯の量が限られており、あまり長い間お湯を出しっぱなしにしてしまうと、他のファミリーが水しか使えなかったということも時々起こるハプニングです。また地方では雨水をタンクに溜めて利用しているため、水そのもの利用に限度があります。
そのため、入浴・シャワーの使用時間については必ずファミリーに確認をして下さい。
バスルームの使用後は
✅自分の落とした髪の毛を拾っておく
✅濡れた床や洗面台は拭いておく
お互いに気持ちよく生活するために基本的なエチケットを守りましょう。
トイレの使用については
また日本ではトイレや浴室のドアはいつも閉めているものですが、ニュージーランドのバスルームでは、誰も使ってないことを示すために、使用後はドアを少し開けておくのが一般的なマナーです。
6.電話 WI-FIについて
ホストファミリー宅の電話を使うときは、必ず一言断ってから使いましょう。また、日本語での長電話や頻繁な通話は、ホストファミリーにとってはあまりいい気がしないものです。
ホームステイ先でwifiの使用料金を請求されるときや有料だったりも。ほとんどのホームステイが無制限のwifiに契約していますが、なかにはあまりインターネットを使わないからと使用容量が決められた家庭もあると思います。その場合は、無制限にしてもらう方がいいので無制限にした場合のwifiの差額費用を支払うことをお勧めします。
7.帰宅時間について
ニュージーランドでは、家族そろっての夕食は食事を楽しみながらその日の出来事を互いに話し合う大切なコミュニケーションの時間でもあります。朝出かける前に帰宅時間を必ずファミリーに伝え、特別なことのない限り夕食までには帰宅して下さい。
午後の空いた時間の外出等については事前にホストファミリー、現地日本人コーディネーター、添乗員に予定を伝えて許可をもらう必要があります。
その際には、行き先、帰宅時間、誰と行くかを必ず伝え、帰宅時間が変わるときには必ずホストファミリーに連絡するようにして下さい。
またホストファミリーが同行しない宿泊は、原則として一切許可されません。
8.起床・就寝について
起床時間は自己責任です。毎朝、ホストファミリーに何度も
起こされたりすることのないようにしましょう。起床後はベッドメーキングを忘れずに。
就寝時間についても同様です。健康管理のためにも、規則正しい生活を心がけましょう。どうしても夜眠れない時は自分の部屋で静かに過ごしても構いませんが、“GOOD NIGHT”の挨拶の後は速やかにベッドに入りましょう。
特に2人で同一家庭にスティする場合、おしゃべりで夜ふかしするようなことがないようにしましょう。
滞在する国や地域による差はありますが、日本に比べると概して夜は早く就寝します。自分の体調を整える意味でも、現地の生活サイクルに合わせるよう心掛けましょう。
9.お小遣いについて
個人的なおみやげ代や飲食費用以外に、研修中にお金の支払いが必要になることはあまりありません。
また買い物を目的とした観光ツアーではありませんから、必要以上のお金を持参することは好ましくありません。「自分のお金なんだから何に使っても私の勝手」、「せっかくここまで来たのだから」と思いがちですが、ニュージーランドの一般的な子供のしつけでは、多額のお金を自由に使わせる事はありません。ニュージーランド土産は事前購入することをお勧めします。
特に小さな子供のいるファミリーの場合、家族の一員として迎え入れたみなさんが買い物ばかりしている姿をみるのはあまり気持ちの良いものではありません。
一方で、例えば週末にホストファミリーと外出した際の施設等の入場料やレストランでの外食の場合、基本的に自分の分は自分で支払うようにしましょう。
10.貴重品の管理について
パスポートや現金などの貴重品はもちろん自己管理をしてください。
ホームスティ中はスーツケースの中に入れ、常に鍵をかけることを習慣にしてください。特に現金については日常必要な分だけを持ち歩くようにしましょう。
また家の内外を問わず、必要以上の現金を人目に触れないように注意することは、国を問わず世界の常識です。しっかり管理してください。
11.友人のファミリー宅への訪問・自分のファミリーへ友人の招待について
ホームステイ・プログラムはホストファミリーとの交流を目的としています。現地の生活に慣れ親しむためにも日本の友人同士で集まることは必要最小限にしてください。
12.病気・ケガ・薬について
体調を崩したりケガをしたときは、すみやかにホストファミリー、現地日本人コーディネーター、添乗員に知らせて下さい。
ムリや我慢は絶対に禁物です。もしムリや我慢をして症状が悪化してしまった時は、みなさん自身だけでなく、周囲のたくさんの人達に迷惑をかけてしまうことになります。
また、現地での歯科治療は費用がたいへん高額です。(歯科治療に「海外旅行傷害保険」は適用されません)歯の治療は出発前に済ませておきましょう。
13.喫煙・飲酒等の禁止事項について
未成年の喫煙、飲酒は現地の法律でも厳しく禁止されています。海外での生活は、ともすれば日本よりも自由な雰囲気を想像するかもしれませんが、法律を守ることに対しては、日本以上に厳格です。
喫煙や飲酒の疑い
が色濃いというだけでも処罰の対象となる場合があります。万が一、誰かにすすめられるようなことがあっても絶対に断りましょう。
まとめ
私はとってもいい経験ができたので、また留学する機会があればホームステイしたいと思います!!
迷っているかたはまずは相談や資料請求をしてみましょう。
ホストファミリーに会うまでは緊張や不安もあると思いますが、
これからの留学生活の様々な面で手助けしてくれる存在にななるはずです。
帰国後も連絡を取り合う仲になることもあるので、良い関係を築けるように様々なケースを想定して準備していきましょう!